目次
教師・講師は、授業で教科を教えるだけでなく、生徒の生活を見守り、学校の運営業務も担う仕事です。平均年収は666.1万円、20代前半の約362万円から50代後半の約864万円まで伸びますが、労働時間は月167時間と長く、この二つは同じ働き方の表と裏です。
この記事でわかること
- 実際の仕事内容と、教員の一日の流れ
- 年収が大きく伸びる理由と、労働時間との交換条件
- 部活動や校務の負担を見分ける8つの確認項目
こんな人向け現職の教員で働き方を見直したい人と、これから教員を目指す学生・社会人。
30秒で分かる教師・講師
教える仕事に見えて、実際は授業・生徒・運営の三つを限られた時間へ収め続ける調整の仕事です。
教員が抱える三つの役割
授業だけの仕事ではなく、三つを同時に持つのが教員の実態です。
この図で分かること:
- 教員の仕事は、授業だけでなく生徒指導と校務分掌まで含む
- 年収は年功で大きく伸びる一方、労働時間も長い
- 負担の大きさは、部活動と校務の割り当てで決まる部分が大きい
教師・講師の実際の仕事内容
授業で教科を教え、生徒の生活と進路を見守り、学校運営の分担業務も担う仕事です。授業だけを切り出した仕事ではなく、三つを同時に持つのが実態です。
高等学校の教員の代表例です。校種・学校・分掌で時刻と比率は大きく変わります。
高等学校の教員の流れと一日の代表例です。校種と分掌で変わります。
確認すること確認するときは、部活動の担当有無と、授業準備が勤務時間内に取れているかを聞くと実態がつかめます。
授業準備が時間外へ出るしくみ
長時間労働は意欲の問題ではなく、割り当ての構造から生まれます。
教師・講師の年収の実態
平均年収は666.1万円(参考値)で、20代前半の約362万円から50代後半の約864万円まで凹みなく伸び続けます。職業全体で見てもかなり高い伸び方です。
数字で見る教師・講師
対応する公的職業分類の全国統計を、需要と働き方の入口として確認します。
令和7年賃金構造基本統計調査による全国平均
所定内実労働時間
職業分類に対応する平均
令和6年度。求職者1人に対する求人数の目安
令和6年度。ハローワーク求人統計の月額
※job tag掲載の対応職業分類(高等学校教員)による全国統計です。勤務先の種類や個別求人の条件を示すものではありません。
数字の見方倍率1.14倍は求人と希望者が拮抗する水準です。ただし公立の採用は自治体ごとの教員採用試験によるため、この数値は民間職種ほど実態を表しません。
年代別の平均年収
同じ公的職業区分で働く人の平均年収を5歳刻みで示します。個人の昇給曲線ではありません。
グラフを読み込んでいます。数値は下の表でも確認できます。
数値表を見る
| 項目 | 平均年収 |
|---|---|
| 20〜24歳 | 361.5 |
| 25〜29歳 | 452.4 |
| 30〜34歳 | 542.3 |
| 35〜39歳 | 646.8 |
| 40〜44歳 | 707.7 |
| 45〜49歳 | 772.6 |
| 50〜54歳 | 799.9 |
| 55〜59歳 | 864.0 |
年収の読み方20〜24歳の約362万円から55〜59歳の約864万円へ、途中の凹みなく伸び続けます。年功で着実に上がる形ですが、月167時間という労働時間とセットで見る必要があります。
※個人の昇給を保証するものではありません。職業区分全体の平均で、勤務先の種類や資格で差があります。
授業・生徒指導・校務分掌、仕事の3領域
教科を教える時間か、生徒に向き合う時間か、学校を運営する時間かで性質が違います。負担の実感は、このうちどれが重く割り当てられるかで決まります。
授業・生徒指導・校務分掌の3領域を比べる
| 比較 | 授業 | 生徒指導 | 校務分掌 |
|---|---|---|---|
| 主な仕事 | 教科の指導と教材づくり | 生活面の指導と進路相談 | 教務・進路・保健などの運営 |
| 忙しい時期 | 定期考査の前後 | 行事の時期と進路決定期 | 年度初めと年度末 |
| 求められる力 | 内容を段階に分けて伝える力 | 変化に気づき聞き取る力 | 書類と調整の段取り |
| 確認すること | 週の担当時数はどれくらいか | 困難事案の相談先はあるか | 分掌はどう配分されるか |
選び方の軸授業がしたくて教員になっても、分掌と部活で時間が埋まることがあります。配分を確かめます。
授業がしたくて教員になったのに、校務分掌と部活動で時間が埋まる。この食い違いはよく起きます。学校ごとの割り当ての実態は、外からは見えにくい部分です。
公立・私立・専門学校、働く場の違い
給与の決まり方と、異動の有無が違います。自治体の給与表に従うか、学校法人ごとの規程かで見通しの立て方が変わります。
公立・私立・専門学校の職場を比べる
| 比較 | 公立 | 私立 | 専門学校 |
|---|---|---|---|
| 給与の決まり方 | 自治体の給与表に準拠 | 学校法人ごとの規程 | 法人ごと・非常勤も多い |
| 異動 | 数年ごとに校内外を異動 | 基本的に同一法人内 | 異動は少ない |
| 仕事の幅 | 校務分掌と部活動が広い | 学校の方針で幅が大きい | 授業と就職支援が中心 |
| 確認すること | 部活動の外部指導員の有無 | 土曜授業や進学対応の量 | 非常勤か専任かの条件 |
職場選びの結論設置者で、給与の見通しと異動の有無が変わります。生活設計まで含めて確かめます。
教師に向いてる人・向いてない人の特徴
授業の準備が終わらない、休日が部活で埋まる。それがつらいなら、教える仕事そのものではなく校務分掌と部活動の割り当てを見直す余地があります。
続けやすさを、行動と職場条件で確かめる
向いているサインだけでなく、同じ強みが負担へ変わる条件も確認します。
分からない人の立場で、順序を組み直して説明できますか?
まず試す得意なことを、まったく知らない人へ5分で説明してみるいつもと違う様子に、早めに気づけますか?
まず試す身近な人の様子の変化を、一週間書き留めてみるすぐ成果が出なくても、関わり続けられますか?
まず試す習慣づくりを誰かと一緒に、一か月続けてみる校務と生徒対応で勤務時間が埋まり、授業準備が時間外へ出やすい構造があります。
担当する部によっては、土日の時間が継続的に使われます。
公立では時間外勤務手当ではなく教職調整額の仕組みが取られています。
続けやすさの判断三つすべてが得意である必要はありません。続けたい行動があり、割り当ての公平な学校を選びます。
診断結果は適性を断定しません。診断経由では、該当する1タイプの理由だけを記事冒頭に表示します。
教える場を選ぶときの見方
年収の伸びは労働時間との交換条件です。両方を並べて確かめます。
授業と採点に加えて、担任業務、分掌の書類、保護者対応、そして週末の部活動。これらが重なると、授業の準備は勤務時間外へ押し出されます。同じ教員でも、部活動の外部指導員が入っている学校、分掌が公平に配分される学校、教科担当の人数に余裕がある学校では、時間の使い方がまったく違います。
教師に向いてる人の特徴
- 理解度に合わせて説明の順序や例えを組み替え、つまずきの理由をほどける人
- 表情や提出物、教室での振る舞いの小さな変化から、生徒の困りごとに気づける人
- すぐに成果が見えなくても、学習の過程を記録しながら関わり続けられる人
- 授業準備・評価・生徒指導・保護者対応を行き来しながら、育てる方針をぶらさずに考えられる人
教師に向いてない人の特徴
- 同じ内容を伝えても理解の速さや反応が異なることに、強い消耗を感じやすい人
- 授業後の採点や教材準備、生徒指導など、目の前に生徒がいない時間の仕事を負担に感じる人
- 学習面だけでなく生活面や人間関係の相談にも向き合う役割を、抱え込みすぎてしまう人
- 部活動や行事、保護者対応を含めて予定が変わる働き方より、担当範囲と勤務時間が明確な環境を望む人
当てはまっても、力が足りないという意味ではありません。教える力を教材制作や研修企画に活かす道、相手の変化を捉える力をキャリア支援や福祉支援に活かす道など、教師とは違う形で強みが生きる職業があります。
教師から転職するなら — 強みで選ぶ次の仕事
教師で培った『相手の理解度を見立て、行動につながる形で支える力』は、教材制作、企業研修、人材支援、福祉支援などで活かせます。負担になっていた役割を減らせる職場を選ぶことが大切です。
難しい内容を理解の段階に合わせて組み立て直す力 → 教材編集・教材制作
授業で磨いた説明の順序づくりを、問題集やオンライン教材、研修資料の分かりやすさに活かせます。
学びのつまずきを見つけ、成長の道筋を考える力 → 企業研修・人材育成
受講者や社員の習熟度を見ながら、研修設計やフォローの方法を整える仕事につながります。
本人の様子から課題を捉え、次の一歩を後押しする力 → キャリアアドバイザー・就労支援員
進路相談や生活面の支援で培った伴走力を、仕事選びや就職準備を支える場で活かせます。
複数の関係者と情報を整理し、育ちを支える方針を共有する力 → 児童福祉・相談支援
生徒、保護者、校内の関係者と連携してきた経験を、子どもや家庭を支える支援計画の調整に活かせます。
どれが自分に合うかは、無料3分の適職診断で強みから絞れます(登録不要)。上の診断ボタンから確認できます。
教員の求人・異動で確認する8項目
給与だけでなく、部活動の担当、校務分掌の配分、教科の担当時数、時間外の実態を質問へ変えて確認します。
求人の言葉を、8つの確認質問へ変える
あいまいな情報を、着任後の仕事と生活が見える質問へ変えます。
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求人にある言葉教育に力を入れています
企業へ確認する質問週あたりの担当時数はどれくらいですか?
答えから分かること授業の負荷
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求人にある言葉部活動が盛んです
企業へ確認する質問顧問の割り当てと、外部指導員の有無はどうですか?
答えから分かること休日への影響
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求人にある言葉働き方改革を進めています
企業へ確認する質問直近1年の時間外勤務の平均はどれくらいですか?
答えから分かること実際の労働時間
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求人にある言葉チームで支えます
企業へ確認する質問校務分掌はどのように配分されますか?
答えから分かること負担の公平性
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求人にある言葉生徒との距離が近い
企業へ確認する質問困難事案が起きたときの相談先はどこですか?
答えから分かること孤立の防止
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求人にある言葉研修充実
企業へ確認する質問研修は勤務時間内に行われますか?
答えから分かること自己負担の有無
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求人にある言葉未経験歓迎(私立・専門)
企業へ確認する質問授業準備の時間はどれくらい確保されますか?
答えから分かること立ち上がりの条件
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求人にある言葉長く働けます
企業へ確認する質問教諭の平均勤続年数と離職の理由はどうですか?
答えから分かること定着の実態
比較の結論同じ言葉でも、答えが違えば職場は別物です。担当時数・部活・分掌の配分まで答えられる場を比べてください。
免許・採用・働き方Q&A
教員免許が前提になる一方、働き方は学校ごとに大きく違います。資格の話と職場の話を分けて整理します。
免許・採用・働き方の現実
資格の話と職場の話を分けて、実態まで確認します。
Q教員免許は必須ですか?
小中高の教員として働くには原則必要です。ただし社会人経験者向けの特別免許状の制度があるほか、専門学校や塾・予備校のように免許を前提としない「教える仕事」もあります。どの形で教えたいかによって必要な準備が変わります。
Q社会人から教員になれますか?
なれます。教職課程を経て免許を取る道のほか、社会人経験を評価する選考枠を設ける自治体もあります。専門分野の実務経験が強みになる校種もあるため、志望先の選考区分を確認してください。
Q年収は本当に高いのですか?
統計上は50代後半で約864万円まで伸び、職業全体でも高い部類です。ただし月167時間という労働時間とセットです。公立では時間外勤務手当の代わりに教職調整額が支給される仕組みのため、働いた時間と手当が比例しない点も含めて判断してください。
Q部活動の負担は避けられませんか?
学校によります。外部指導員の配置が進んでいる学校もあれば、顧問がほぼ全員に割り当てられる学校もあります。校種と学校で差が大きいため、顧問の割り当て方を具体的に確認するのが確実です。
Q学校の外で教える道はありますか?
あります。塾・予備校、専門学校、企業の研修講師、教材会社、教育系サービスなどです。授業に集中したい場合や、労働時間を整えたい場合の現実的な選択肢になります。教える技能そのものは学校の外でも評価されます。
応募判断の基準「教えることが好きか」と「その学校の割り当てで続けられるか」は別の問いです。分けて考えます。
出典・免責
年収と求人統計は公的職業区分の参考値であり、個別求人の提示額や将来の採用を保証しません。適職診断のスコアとタイプ別理由は当サイト独自算出で、採用可能性や成功確率を示すものではありません。
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- 参考資料:厚生労働省 job tag トップ
- 職種・適性の分類:当サイト編集部が上記資料を基に整理
GLOSSARY
この記事の用語ミニ辞書
- 有効求人倍率
- 求職者1人あたり何件の求人があるかを示す割合。1を超えると求人の方が多い状態。
RPG TYPES
教師・講師に向いている診断タイプ
教師・講師が求める働き方に、考え方や行動の傾向が近いのは次の3タイプです。
93%
水属性
波紋メイジ
観察して最適化する分析役
この3タイプの中では柔軟性が最も高いタイプです。
#2
92%
水属性
潮流ヒーラー
空気を整える癒やし
共感力85が持ち味のタイプです。
#3
85%
土属性
不動ガーディアン
不動の軸で守る
この3タイプの中では論理性が最も高いタイプです。
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