申し送り
もうしおくり
勤務交代のとき、患者の状態やケアの内容を次の担当者へ引き継ぐ情報共有。
申し送りは、勤務を交代するとき、次の担当者へ必要な情報を引き継ぐことです。看護や介護の現場で最もよく使われますが、24時間交代で人が入れ替わる職場では業種を問わず行われます。
看護での申し送り
看護の申し送りは、受け持ちの患者について、次の勤務帯の看護師が知らないと判断を誤る情報を渡す場です。日勤から夜勤、夜勤から日勤へと、勤務が変わるたびに行われます。
伝える中身は、たとえば次のようなものです。
- 患者の状態の変化(熱、痛み、意識、食事量、排泄)
- その勤務帯で行った処置と、その反応
- 医師からの新しい指示、中止になった指示
- 検査や手術の予定と、それに向けた準備の進み具合
- 家族への説明の内容と、家族の受け止め方
記録に書いてあることをそのまま読み上げるのは申し送りではありません。 カルテを見れば分かることは省き、「見ておいてほしいこと」「判断が要ること」を渡すのが目的です。
短く正確に伝えるための順番
- 誰の話か(患者と部屋)
- 何が変わったか(前の勤務帯からの差分)
- なぜそれが問題か(放置するとどうなるか)
- 次の勤務帯で何をしてほしいか
事実と、自分の解釈を分けて伝えます。 「顔色が悪い気がします」は解釈で、「昼から食事量が半分、37.8度」が事実です。両方伝えるとしても、区別しないと受け取る側が判断できません。
介護・その他の職場での申し送り
介護施設では、利用者の体調、食事、排泄、機嫌、家族からの連絡などを引き継ぎます。医療行為より生活の様子の比重が高いのが特徴です。
工場、警備、ホテル、コールセンターなど、交代制で動く職場でも、設備の不具合、対応中の案件、注意が要る相手などを同じ形で引き継ぎます。
似た言葉との違い
| 言葉 | 指すもの |
|---|---|
| 申し送り | 勤務交代のときに、次の担当者へ渡す情報 |
| 引き継ぎ | 担当そのものが変わるときに渡す情報(異動・退職を含む) |
| 報告 | 上位の立場の人へ、結果や状況を伝えること |
| カンファレンス | 複数の職種が集まって方針を話し合う場 |
申し送りは横(同じ立場の次の人)へ、報告は上(責任を持つ人)へ渡します。
どんな仕事で出てくるか
看護師、准看護師、介護職、保育士、薬剤師、臨床検査技師のほか、施設警備、ホテルのフロント、工場の交代勤務などで日常的に行われます。申し送りが長引く職場では、それが残業の原因になっている場合もあり、記録の書き方や様式の見直しの対象になります。
出典・参考
- 厚生労働省「job tag 看護師」https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/156 (2026-07-16参照)